スポーツサイドカー10の快楽
サイドカーは歳をとってから乗るもの、と思っていませんか?
遅そう、鈍重そうといった誤ったイメージがそう思わせるのではないでしょうか。
立ちゴケしない、停車時に足をつかなくてもいいという利点も、気楽さに結びついて、熟年御用達と思われるのかも知れません。
たしかに、のんびり走っても楽しい乗り物ですので歳をとってからでも存分に楽しめるのは事実です。
でもここではサイドカーの名誉のためにも、誤解を解いておかなくてはなりません。
1. サイドカーは俊敏このうえない乗り物です。
サイドカーの運転はアクセルのオン/オフによる左右への動きと、ハンドリング操作によって行います。
このため車線変更は一瞬のこと。後方から見ているとまるでミズスマシが左右にサッサッと動くように水平感覚で方向を変えます。
どんなスポーツカーでもスーパーバイクでもあり得ない、この俊敏な切れのいい動きもサイドカーの醍醐味です。
※警告)過度の車線変更操作は挙動を不安定にし、オーバーランや転覆、他の車両との接触の危険をはらみ、最悪の場合人身事故に結びつきます。自分のサイドカーの運転に十分習熟できていることが条件であり、周囲の状況を確認し、コントロールに余裕のある範囲で運転操作を行ってください。
2. サイドカーは速い乗り物です。
運転に習熟するまでは確かに時間がかかりますが、ベテランサイドカードライバーなら同車種のソロモーターサイクルにひけをとらない走りを楽しんでいます。発進加速、追い越し加速こそ100kgほど多い車重がネックになりますが、コーナリングスピードでは腕次第でソロを上回ることも可能です。ソロ、サイドカー混合でのツーリングでは、ソロのライダーが驚くほどです。
※警告)過度のスピードでの走行やコーナー進入は挙動を不安定にし、オーバーランや転覆、他の車両との接触の危険をはらみ、最悪の場合人身事故に結びつきます。自分のサイドカーの運転に十分習熟できていることが条件であり、周囲の状況を確認し、コントロールに余裕のある範囲で運転操作を行ってください。
3. サイドカーはコーナリングマシーンです。
コーナーが待ち遠しい。これがサイドカーリストの心意気です。真っ直ぐな道を走るだけなら乗用車で十分。ワインディングこそサイドカーの本領発揮です。アクセルのオン/オフのタイミングと宛て舵、体重移動による重心移動。タイトコーナーではハンドルを全力で切るという、力業も必要。パッセンジャーがいれば二人で同時にコーナリングの喜びが味わえます。サイドカーならスリルと興奮の連続です。連続するコーナーではテクニック次第で250のサイドカーが大排気量車に後塵を浴びせるのもサイドカーならでは。
※警告)過度のスピードでのコーナー進入は挙動を不安定にし、オーバーランや転覆、他の車両との接触の危険をはらみ、最悪の場合人身事故に結びつきます。自分のサイドカーの運転に十分習熟できていることが条件であり、周囲の状況を確認し、コントロールに余裕のある範囲で運転操作を行ってください。
4. サイドカーならのんびり走ってもさまになります。
車の流れに乗って、優雅に町を流しても絵になります。気ぜわしい乗り方をしなくても楽しめますし、周囲の車からの暖かい視線もちょっとうれしい体験です。信号待ちでも足を出すこともなく、らくちん。すり抜けこそできませんが、その分余計な神経を使うことなく泰然としていられます。実際、ソロですり抜けをしても最終的には到着時刻はさほど差がでないのも事実です。時にはスポーティに、時にはのんびりと、これがサイドカー。
5. サイドカーなら小回りが利きます。Uターンも楽々。
倒れる心配なしにロックするまでハンドルを切って転回できるので、小回りが利きます。標準的な大きさのサイドカーなら側輪を軸にしての転回時は5MもあればUターン可能。コンビニなどの駐車ライン2台分でくるりと回れますので、バック装置が無くても前向き駐車OK。
※警告)過度のスピードでのUターンは挙動を不安定にし、オーバーランや転覆、他の車両との接触の危険をはらみ、最悪の場合人身事故に結びつきます。自分のサイドカーの運転に十分習熟できていることが条件であり、周囲の状況を確認し、コントロールに余裕のある範囲で運転操作を行ってください。
6. サイドカーならとり回し楽々。
意外なことですがサイドカーなら前向き、後ろ向き、どちらでも押し歩き簡単。軽々とできます。倒れる心配がないので無造作に押せる/ハンドルを切れることと、3つの車輪が常にほぼ垂直に立っていますので思いの外、軽く動かせます。バック装置の有無を心配される方がいますが、そういうわけで、相当の重量車以外はまず不要。習熟すれば停止状態から一瞬でスピンターンもできます。
※警告)スピンターンはハンドリングやブレーキングの操作を誤ると転覆したり、他の車両との接触の危険をはらみ、最悪の場合人身事故に結びつきます。自分のサイドカーの特性を熟知し、運転に十分習熟できていることが条件であり、周囲の状況を確認し、コントロールに余裕のある範囲でなくては運転操作を行ってはなりません
7. サイドカーなら人も荷物も安定積載。
3人乗り定員車両なら高速道路も3人で楽しめます。カー側のパッセンジャーはうたた寝することも、読書することもOK。お子さまでも安心です。また組立式幌付きのサイドカーならパッセンジャーは雨天時も雨具を身につける必要ありません。荷物もトランクにたっぷり載せられますので、キャンプやロングツーリングにも最適です。
※警告)過度の積載は挙動を不安定にし、オーバーランや転覆、他の車両との接触の危険をはらみ、最悪の場合人身事故に結びつきます。自分のサイドカーの積載能力の範囲内であることが条件であり、軽積載時や空車時の挙動との違いをしっかり認識し、また周囲の状況を確認し、コントロールに余裕のある範囲で走行を行ってください。
8. サイドカーならフレンドリー。
子供たちに人気なばかりか、他の車からの視線もフレンドリー。駐車していると話しかけられるのもサイドカーならではの体験です。知らない土地へのロングツーリング時の思い出もぐんと大きくなります。
9. サイドカーならこんなときにも安心です。
バンクしないので雨天時のスリップにも神経をすり減らすことはありません。簡単には転倒しにくいのも安心。カー側に乗車中のパッセンジャーが動いても、ソロほど挙動に影響しません。総じて安定感があり、安心感に繋がります。 ※警告)サイドカーも運転操作を誤ると転覆する可能性があり、最悪の場合人身事故に至ります。3輪だから絶対転倒しないというわけではありません。またソロモーターサイクルに比べ、いつ何時でも安全性において優位というわけではありません。サイドカーを運転するにはソロ以上に十分な訓練と知識が必要で、運転の習熟に加え安全運転することは必須条件です。
10. サイドカーでもソロなみの維持費です。
沢山乗れる、沢山積めるのに高速道路はソロと同料金、長距離フェリーは3M未満の運転者1名込み料金(車種・フェリー会社によって扱いが異なる場合があります)、継続車検費用もソロと特に変わりません(弊社の場合。サイドカー側の整備がある場合は除く)。また自賠責も任意保険料もソロと同額です。